仕事一筋、でもプライベートも充実させたい

イントロダクション

ご質問

どうも占い師の月代です。お名前と、今回はどういったご相談か、お伺いしましょう。

Aです。20代男性です。これまでの人生、ずっと勉強や仕事一筋でやってきました。その甲斐もあって、相応の結果や成果を出すこともできました。

優秀で羨ましい限りです。

でも……ある時気が付いたんです。周りの人たちはよく学ぶだけではなく、同じくらいよく趣味や恋愛を楽しんでいました。そうしたら、自分はそういうのが全然なかったなって。ろくに遊びもせずに、勉強や仕事ばかりをしてきちゃったから、遊び方がわからないんです。

確かにこうしてお会いしてみて、まじめそうだなあとは思っていましたが、まさかそこまでとは……。

仕事に特化した反面、これまでまともに恋愛をしてきた事もなかったし、今更ではあるんですがプライベートが充実せずにもやもやしています。この状況をなんとかしたいんです。

わかりました！それではAさん自身の分析をした上で、対策を探っていきましょう！

僕もそういうやり方をしてもらうのがいいと思います！

カードの配置と解釈

今回のスプレッド

ケルト十字法：質問者の内面を掘り下げていくのを得意とします。

※クリックで拡大します。

全体的な印象

そんなに悪いカードは出ていないし、概ね良好でした。しかし一方で、ピンポイントでそんな現状に対するアンチテーゼも見え隠れしています。

①②過去・③④現在・⑤⑥未来

まずはAさんのこれまでのあらすじと次回予告です。

かつては人生に勝利＝成功を収めてきており（①ワンド6）、相応する能力もあれば、それを正しく使う心も持っていました（②力）。これまでの人生は確かに、「想定する通り」に進んできたのです。

そこへ女性の姿（転じて周りの男女の姿）が視界に入ってくるようになってきた事で、健康的な精神を持つAさんは憧れを抱きます（③カップQ）。しかし具体的にどうすれば良いかがわからない。その結果「遊ぶこと」を知らずに走り続けてきた今までの人生に対して疑問が浮かび始め、自分の明日はどっちなのかと途方に暮れ出してしまいました（④ワンド3逆）。

力が及ばなくなったというよりは、従来とは違うルールがある世界を認識する事で、想定しているこれまでのやり方が通用しなくなってしまった、という感じです。

ではここから先はどうなってしまうのか。

元々力を持たないわけではないAさんは程なくして勘を掴み、うまく渡り合う術を知っていくことになるでしょう（⑤カップ2）。ただし、だからといって早期解決に至れるほど人生甘くはありません。すぐに日の目を見る事はなく、しばらくはくもり空の続く道をゆくことになるようです（⑥太陽 逆）。なんか天気予報みたいですねこれ。

⑦深層心理・⑧環境・⑨不安・⑩総合結果

続いてAさんの内面を見ていきます。

深層心理は⑦ワンド4（逆位置ですが、このカードは正逆同じ意味になります）でした。心の奥底では今までの人生に裏付けされた自信が根付いている事を伺えます。にもかかわらず、実際に今ある環境においては大アルカナの⑧隠者が出てきました。ランタンを持って暗い中道を探る日々。先程のあらすじ同様、今まさに新たな世界での旅の最中でした。

そしてここが一番露骨なカードだったのですが、今後の不安にあたってははっきり「不満！」（⑨カップ9逆）と出てきました。力はあるはずなのにうまくいかない。このジレンマが色濃く出ていました。

総合結果もあからさまです。⑩恋人 逆でした。やっぱりすぐに結果は出ないようですし、最初は「プライベートがうまくいかない」くらいの語り口だったのですが、これはもう隠すべくもなく「恋愛方面」についてのお話と思わずにはいられない感じでした。さっきの⑤カップ2もそんな感じだし。

導き出したアドバイス

Aさんは例えばテストで高得点を取るなどの良い結果を出した際、どうしてもそれ以外の欠点部分が目についてしまって自己評価を低くしてしまいがちだったそうです。コンプレックスは誰にとってもまことに強敵であります。

それゆえ、僕はこう言いました。

今まで積み上げてきた事は無駄にはなりません。自分はダメなやつだと悲観しなくてもいいんです。（※その根拠は後述）

しかしだからといって、いきなり足りないスキルの底上げもできません。早期の解決が難しかろう事は今から覚悟しておいて下さい、長期戦になります、と。

この度気付いた新しい世界では、今の力をそのまま使ったのでは通用しません。だからこそ持っている力を、手持ちのカードを、どのようにして運用していくかが今後の鍵になるでしょう。

具体的な解決方法は何かないの？

こと恋愛や人間関係で持っている力を活かすのだとすれば、今まで自分が持っていたものとは「別の目線」を得る事でしょう。相手にどうすれば喜んでもらえるか、何をしたら嬉しいか。そういう事を誠実に考えて実践していくのがよろしいかと思います。

ここで一つ例を挙げます。

これは今回、ついさっきお会いして喫茶店に入った時の事です。

僕がお店に入った時に目を輝かせて喫茶店のメニューを眺めていた時（通常運転）、Aさんは僕に「どれでもお好きなものでいいですよ」と声をかけてくれました。確かに予め飲食代をいただく事は宣言しているものの、僕も一応人の子なので多少遠慮についても考えたりするわけなんですが、そこを先読みしてくれたんですね。（もっともこの時、Aさん本人は無意識だったようです。後で聞きました）

僕だって別にそれを狙って目を輝かせたわけではないけれど、こうやって気を回して相手を思いやる事。これこそが今後必要になってくる能力だと思います。現に、こうして実践できているわけなので、気が利かないってわけではありません。自分はだめだと悲観する必要はないんです。この積み重ねが人と人をつなぎ、関係を密としていくのですから、今日この心遣いができた瞬間からが全ての始まりだと肝に命じて、ぜひとも幸せをつかんでほしいものです。

あなたには力がある。問題は、その力をどう使うかだ。