
褒められても受け止められない人たち
僕なんかは単純なので、褒められると「よせやーい!」とか言ってえへえへと喜んでしまうのですが、世の中には一定数、褒められて嬉しくないわけではないけれど素直に受け止めることができない人たちがいます。ええ、いました。けっこー周りにいました。
さらにこじらせちゃった人になると「そんなことはない……褒められるどころか、むしろあなたが思っているよりもずっとダメな人間なんだよ……うじうじ……」となってしまうことすらある。
そりゃー僕だってデレデレしつつも逆に天狗になっちゃいけない、いっそう身を引き締めていかなきゃという思いを胸に秘めたりはしますとも(こういうとこほど秘め過ぎて全く伝わらない)。だけどそれくらいならまだわかるけど、褒められたことで自分への攻撃が始まっちゃうのはさすがにやりすぎだと思うんですわ。そこでどうにかできないものか、僕なりに考えてみました。
傾向その1:良いところを認められない
僕の主観ではあるけれど、褒められたとしても素直に受け止められない人にはその言われた瞬間に限らず、そもそも普段からずーっと「自分は劣っている」というきもちが根強いパターンが多いような気がします。自己肯定感が低いのです。
そこに至るパターンはいろいろあると思うけれど、例えば子どもの頃から十分な愛情を与えられず、自分はできる!みたいな精神的な基盤や強さをうまく作れなかった、なんて話もあったりするんじゃないでしょうか。だから自分がほめるに値する人間だと信じることができなくて自己肯定感が育たないとかね。
余談ですが、こういう人ほどおかねやらからだやら、承認欲求やらのわかりやすーいものに極端に比重を起き過ぎてしまいがちなので気をつけよう。評価の絶対量が多くなってもそもそも十分に吸収できないからもっともっとってなるし、気づけば実生活がえらいことになっちゃいそうです。
傾向その2:悪いところに安心してしまう
閑話休題。良いところが受け止められない人はその反面で、貶められたり出来の悪さを指摘される方が居心地がいいのではないかという気もします。
当然悪く言われるのだから居心地がいいと言っても決して嬉しいはずはなく、「ああ……やっぱり自分はだめなのかな……」と思って心はずぶずぶと沈んでいきます。その「状態」に、安住してしまうのではないかと思うのです。
安住してるかはわからないけど、逆に「幸せになるのが怖い、不安だ」という話なら聞いたことがあります。うまく事が回ったりすると、どうやら身に余る幸せと感じるらしく、失うのがすっごく怖くなったり、それが不安でさっさと手放したくなるのだとか。
もしもそんな人に自分の長所と短所を聞いてみたとしたら、きっと長所は全然浮かばないけれど、短所はダムが決壊したかのようにどばどばと自分の悪いところを書き上げられるんじゃないかな……それもどういうわけか生き生きとして自分の弱点をリストアップする姿さえ想像に難くない。
はい、それわかるって人や同意しかないって思っちゃった人は、あとでほけn……相談室に来ましょう。
対策:どこにメスを入れていくべきか
はっきり言ってしまいますがね、そんな状態になっている人が、間をすっ飛ばしていきなりプラス思考になろう、前向きになって褒められたら素直に喜べるようになろうと思ってもね、そりゃー無理でしょって思うんですよ。別に前向きになれないって言ってるんじゃない。間をすっ飛ばすなと言っているんです。
砂場の上にどんなに立派な家を建てても、ちょっと揺らしたらあっという間に倒壊するか液状化現象でびしょびしょです。だから僕は提案したい。ここはひとつ悪いところに安住する方から向き合っていくべきではないのかと。
どうして褒められて喜べないんだろう。
どうして良いところを自分でも認められないんだろう。
これをいきなり突き止めようと思ってもなかなか難しいと思います。
それなら逆です。
どうしてこんなに悪いとこがあるんだろう。
どうしてそんな事になってしまったのだろう。
こっちの方がああだから、こうだからと理由がいろいろと出て来やすいのではないでしょうか。
ただし、このやり方には注意点があります。
- ひとりでやらない
- 長くてつらい旅になりがち
注意1 ひとりでやらない
これは単純です。一人で悪いこと考えたら、よけいずぶずぶと暗い気持ちに沈んで行きやすいからです。
僕がこの方法を提唱する理由として、悪いことを考えた結果「実はそんな悪くなかった」という結論へ落ち着き、その種を摘むことにあります。だから、身近で信頼できる人を捕まえて聞いてもらってほしいと思います。




上記の例が正しいかどうかはその後の検証結果に任せるとして、少なくとも既に「自分はダメ」という価値観で固まっている自分自身だけで考えたって、そりゃーおんなじところをぐるぐる回るだけでしょう。第三者の目線と意見で、「実はそんなことなかったのかも」と気づいていく事が、この対策法の大事なところです。
注意2 長くてつらい旅になりがち
こちらは僕の経験則なのですが、僕はどうしてにぶくて人の心の機微にうまく気がつけないのかを考えていた事がありました。辿って言ったらどんどん過去に遡って行きました。最終的には幼稚園児時代とか物心着いた最初の記憶だとかまで戻りまくりです。
これだけでも、単純に長い思考になりがちです。それに加えて、人によっては思い出したくないトラウマに辿り着いてしまうこともあります。そうなると冗談抜きで危険で、ほんと病院のお世話にならざるを得なくなってしまう事も考えられるので、人によっては遡る時は慎重に行きましょう。
そんなわけで
まとめです。
- どうして褒められても受け止められないのか。
- 可能性としては、自己肯定感が育っていないからではないか。
- むしろ悪い点ばかりが浮き彫りになってしまうのでは?
- それならば少しでもはっきりしてる、わるいとこからメスを入れよう。
- ただしひとりではやらないこと。
- また深刻化しそうだったらすぐにやめて病院もご検討を。
これが全ての原因だとは思いませんが、「はっ!もしかして自分もこのパターンかも!?」みたいに気付くきっかけになったならばこれ幸い。
あと今回はなんか結果的にロコツな誘導になっちゃっうな……周りに話を打ち明けられる人がいないとか、他ではなく僕に聞いてほしいって人はうちまでどぞ。